今回はシステム構築不要で使える事業者向け決済システム「Paysys(ペイシス)」について、Web決済サービス領域の責任者である水島さんにインタビューしてきました。
今回はシステム構築不要で使える事業者向け決済システム「Paysys(ペイシス)」について、Web決済サービス領域の責任者である水島さんにインタビューしてきました。
クレジットカード会社の営業からキャリアをスタートし、2007年にデジタルチェック(現メタップスペイメント)入社。Web決済事業、Paysysを統括し、事業拡大をリード。
――Paysysはどういうサービスなのでしょうか。
メールリンク型の決済サービスです。決済URLを発行して、そこから決済画面に移行できる仕組みです。
――一般的なWeb決済とは大きく異なる点はどこでしょうか。
事業者様(加盟店様)にとって導入におけるシステム開発が不要な点です。開発をしなくてもWeb決済を利用できるようになることで、開発費用もかからず導入までのスピードも早いです。また、利用シーンの特徴としては、1回の注文の取引で金額が確定しない場合にもフィットします。例えば旅行の予約をする際に、注文時にはホテルや移動手段、オプションが確定しないケースがあります。そのような場合、事業者様はユーザー様に対して、後日、確定した金額で決済URLを送ることができるため、決済のタイミングにも柔軟性があります。
――利用してくださる事業者様の業界はどういったところでしょうか。
幅広いです。価値の交換、お金のやりとりが発生する業界ならばどこでも利用できます。
――コロナ禍において影響や変化はありましたか。
コロナの影響を受けてPaysysの利用数が減ってしまった事業者様もいます。特に店舗を構えてお客様の相談・受付を行う事業者様は打撃を受けています。そのような状況で、対面での現金授受が難しい時流もあり、Paysysを検討されるケースが増えました。一例としては、オンライン診療です。オンライン診療はここ1年で業界自体もすごく伸びていて、その中でも美容医療といった保険適用外を取り扱うクリニックからの問い合わせは増えましたね。
――事業部としては打撃を受けたというわけではないのですね。
厳しい思いをされた事業者様もいますけれど、利用されるシーンが増えた事業者様もいますので。ちょうど1年前ですと、新規のお問い合わせが多くてアウトバウンド営業の担当者にもインバウンドの対応をしてもらう程でした。なので結果としてはWeb決済の事業としては伸びています。
――Paysysのこれまでの歴史や今後のビジョンを伺いたいです。メールリンク型決済としては老舗ですよね。
そうですね。2010年に「メールでビュン!」というサービス名でメールリンク型決済はスタートしています。当時はメールリンク型決済という呼び名をしているところもあまりなかったです。Web決済を中心に提供していましたが、使い勝手のよいサービスを創り出そうということで始まり、Webアプリ化して、今の姿に。
――これからは社会のDX化がキーワードですか。
決済を中心としながらも、DXを提供していきます。決済に何かを加えて提供するのではなく、DX化に決済を付加して提供していくイメージです。請求の管理やデータの処理といったところをデジタル化していき、そこに決済システムもついていますという形を作っていきます。
――直近だとどのような事例がありますか。
例ですが、自治体のDX化です。具体的には、学校の給食費です。給食費はまだまだ現金か口座引き落としが一般的ですが、いくつかの自治体で公立の学校にWeb決済を導入しました。これはかなり利便性が高くて、今日の分の給食がいらないとなったら返金できるんです。緊急事態宣言が出て、給食費が急に不要ということも今の時代は多いです。クレジットカードで精算していれば払い戻すこともできますが、Web決済がなければ封筒に現金をいれてお子さんに持たせて返金といった形で10年、20年前と変わらない方法を取らないといけないですから。
――やはり決済サービスを売るだけではないですね。
コンサルティングをするようにお客様のところに入っていくことが理想です。実際も、既存のお客様から「ここの決済が絡むことについてどうしたらよいかな」と相談いただくことが多いです。決済インフラを持っているお客様は少ないですし、専門性が求められるので、そこに応えていき「決済のことならばこの人に聞こう」と思ってもらえるように深く話せる関係性を心掛けています。
――最後に、共に事業成長を担う未来の仲間へメッセージをお願いします!
決済は多業種に提供できるサービスなので、自分の興味のある業界に自分の企画でアプローチできる面白みがあります。サービスが集客しているというわけではなく、セールス担当者がその知見や経験を活かしてお客様の課題に応えていく仕事なので、そこにやりがいを感じていただける方と一緒に働きたいですね。